眼精疲労は、ものをよく見ようと努力する時に生じ、体に悪影響を及ぼすものをいいます。
症状としては眼の痛みや充血、肩こり、視力低下、ものが2重にみえるなどがあり、全身の症状としては頭痛、肩こりや倦怠感、めまい、吐気などがみられます。
眼精疲労には様々な種類があります。
眼精疲労の種類
調節性眼精疲労
屈折異常などで起こります。眼鏡の度数が合っていないことが原因のことがあり、作業距離に対してピントのあった眼鏡の使用が必要です。
筋性眼精疲労
斜視(斜位)などが原因で起こります。プリズムレンズなどの装用が必要になることもあります。
症候性眼精疲労
ドライアイなどの結膜炎や角膜炎などでもおこります。
VDT症候群など眼を酷使する人やコンタクトレンズを使用することでなりやすいです。
不等像性眼精疲労
左右の視力差が大きいものを無理に眼鏡で矯正するために起こる眼精疲労です。
神経性眼精疲労
神経症や心身症でみられる眼精疲労です。
眼精疲労は、正しい眼鏡を装用することで改善することもあるため、ご自身の眼鏡の度数があっているかを確認することも大切です。特に老眼が進む40~60歳では度数が変化していくことがあるため、眼精疲労の症状があるかたは
正しい眼鏡やコンタクトレンズの処方を受けることをお勧めします。
また、眼精疲労は緑内障の初期症状としてみられることがあります。眼が疲れる、肩こり頭痛、眼の奥が痛む、ぼやけて見えるなどの症状が続くようであれば一度眼科を受診され検査を受けてください。
上記のように眼精疲労には様々な原因があります。
眼鏡やプリズムレンズで改善しない眼精疲労が針灸治療の適応となります。
施術部位
全身の状態をみながら針灸を行っていきます。肩こり、頭痛などがある方はそちらの施術も行います。
施術回数
緑内障などではなく、眼精疲労の症状(肩こり・頭痛・眼のかすみなど)がひどい場合は週1回から開始します。
眼精疲労や頭痛などは比較的短期の針灸施術で大きく改善することが多いです。
しかし、長期的にOA作業を長時間行っている方は眼を酷使しており首や肩に強い血行不良(コリなど)が生じているため、ある程度の期間施術を受けることで改善していきます。
眼精疲労を起こさないためにも、パソコンやスマートフォンでの作業中は定期的に窓の外など遠くを見ること、睡眠時間をしっかり取る、ドライアイにならないために空調の風を眼に当てない、パソコン作業に辛さを感じる場合は遮光眼鏡の装用をするなど日常生活を見直していくことも大切です。